◎ 足関節のモーション・パルペーションとマニピュレーション
■下肢帯の構造と機能
1.指関節
第2~5指は、基節骨、中節骨、未節骨を持ち、それぞれMP、PIP、DIP関節と称する。第1指は基節と未節のみであり、それぞれMP、IP関節と呼ぶ。
第1指は地面を押さえ、第2~5指が土を握り締めるように機能する。
1)施節間(蝶番)関節(Interphalangeal joint)
第1~5指の基節骨と中節骨および中節骨と未節骨から成り、各指節骨頭と遠位の指節骨底とで作る蝶番関節(屈曲、伸展)である、背側の指伸筋腱膜と底面の底側靭帯および側面の側副靭帯により補強されている。
2)中足指節(球)関節(Metatarsophalangeal joint)
中足骨頭と各基節骨底とで作る球関節であり、背側の伸筋腱膜、側面の側副靭帯、底面の底側靭帯により補強されている。屈伸(前方への蹴り出し)に伴い、軽度に内、外転および内、外旋に働く。
2.中足部(図23)
足部の関節は一般に指(足指)部、中足部、足根部に分けられる。とくに各中手骨頭が体重負荷に働いており、足部の障害との関係が深い。また、第1中手骨骨頭の内・外側のくぼみに種子骨を持ち体重の負荷を助けている。
1)足根中足(平面)関節(Tarsometatasal joint)
足根骨の遠位の列と中足骨底間で作る平面関節である。ただし、内側楔状骨と第1中足骨間は独立した単関節であり、他の4つの関節は関節包を共有する複関節である。
同関節は背側、底側の足根中足靭帯および骨間楔中足靭帯により補強され、横足弓を助け、かつ体重の負荷によりわずかに可動する。別名をIisfranc join(t リスフラン関節)という。
2)中足間(半)関節(Intermetatarsal joint)
各中足骨底が互いに接触する面には中足間関節がある。関節包を足根中足関節と共有(複関節)する平面状の半関節であり、背側・底側の中足靭帯および骨間中足靭帯により補強されている。
これらの関節は、足根中足関節と連動し、体重負荷に働くほか、蹴り出しを助ける。