自然と生理的環境≫癌とは何か|健康コラム|日本カイロプラクティックドクター専門学院

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健康コラム

自然と生理的環境≫癌とは何か

鶴ケ島 カイロプラクティックセンター

院長 船戸孝俊B.S.C.[2012.3.6の続き]
 
 
 
 マサチューセッツ工科大学ロバート・ワインバーグ教授は、
1982年に初めてがん遺伝子を発見しました。毎日数千億個以上の細胞がコピーを繰り返していますので、2000や3000個の細胞のコピーミスは普通にあることです。
生きていること自体が癌を生んでいるのです。
 
 ワインバーグ教授は、細胞の中の遺伝子の一つRASに着目しました。
 
細胞の中では、人の脳で理解しきれないほどの遺伝子が、パスウェー(信号経路)によって情報のやり取りをしています。RASはその中の一つで、細胞を分裂させ細胞を増やす役目を担っています。しかしこのRASに異常をきたすと細胞を増やす命令だけが暴走してしまいます。
すると細胞が成熟して活動、そして役目を終えると死滅するというプロセスが行われず、成熟出来ない、つまり正常に働けない細胞をどんどん分裂させて増やしてしまうことになります。
 
これががん遺伝子RASの暴走です。
ある標本に、宿主が死んでからも50年間衰えもせずさかんに分裂しつづけている癌細胞があります。まさにRASが暴走したパスウェーの異常信号です。
 
 
 現在の最先端の抗がん剤の分子標的薬は、この異常パスウェーの入り口を塞ぎ暴走を止めようというものですが、遺伝子異常は一人一人違うのでなかなか的を得られない、うまくはまったとしてもRASそのものが自らを変化させて、パスウェーの途中から異常信号を出したり、まったく違う経路でがん遺伝子が働きだしたりするので、そうなるとこの抗がん剤も何の意味もなくなってしまいます。
この働きが、癌が化学物質(抗癌剤など)に耐性を持ち自らを進化させている状態であり、癌細胞が旺盛に増え続ける原因の一つです。
 
 ジョーンズ・ホプキンス入学のグレック・セメンザ教授は、癌の浸潤に関する遺伝子を発見しました。HIF-1遺伝子です。癌は自ら血管を増やしながら分裂増殖していきます。
 
しかしそのとき中心部は徐々に低酸素な状態になっていきます。
 
癌細胞が大きくなればなるほど中心部分は低酸素になっていきます。
この低酸素領域で生き抜く能力や、そしてそこから移動して新しい癌細胞のドームを形成するための能力を与えているのが、HIF-1遺伝子の働きなのです。
 
実はこれが浸潤をバックアップしています。
 
 
 
次回に続く