カイロプラクティック学校、整体学校の日本カイロドクター専門学院・国際基準の教育でカイロドクターを養成します。

カイロプラクティック学校のJCDC
国際整体技術学園/厚生収健政第572号 カイロプラクティック療法振興事業協同組合認定校

カイロプラクティック学校のJCDC 日本カイロドクター専門学院

東京本校 東京都新宿区高田馬場4-4-34 ARSビルディング 新宿校舎(本校)事務局入学案内係
資料請求
カイロプラクティック学校 TOP学院について授業概要卒業後募集要項
海外研修(人体解剖実習)
有資格者向けサイト
学科別適正診断
カイロプラクティック学校比較
治療院を探している方は
募集要項
イベント情報登録
厚生労働大臣認可(厚生省収健政572号)カイロプラクティック療法振興事業協同組合
テクニックルーム

健康コラム

論文紹介 ~小倉 毅D.C.~ 5

Brain areas involved in acupuncture treatment on functional

dyspepsia patients: A PET-CT study

 

<結 論 >

 本研究では、健常者、FD患者間における脳内糖代謝の相違及びFD患者MA後における脳内糖代謝の変化がみられた。

仮説 (1)
前頭前野、前帯状回、尾状核尾部は胃の知覚受容と関連する。
仮説 (2)
S Iと小脳の低代謝は鍼刺激によるものである。
仮説 (3)
視覚関連領域の賦活は疼痛或いはツボ活動によるものである。

 これらの仮説の証明及び鍼治療のメカニズムの
解明には更なる研究が必要である。

photo9





論文紹介 ~小倉 毅D.C.~ 4

Brain areas involved in acupuncture treatment on functional

dyspepsia patients: A PET-CT study

 

photo8

< 考 察>

 本研究では、健常者との比較でFD患者において右眼窩回、左尾状核尾部、帯状回に糖代謝低下がみられた。
多くの研究により大脳辺縁系は内臓知覚に関わることが報告されている。眼窩回は眼窩前頭皮質の一部であり、食物刺激に対する反応や空腹感、食欲、膨隆感、食物摂取の調節に関与することが知られている。

前帯状回は大脳辺縁系の一部であり、胃腸知覚刺激への反応、調節に関与する重要な部位である。
尾状核についても胃からの知覚に関与することが報告されている。
従って、本研究結果はこれら過去の研究結果を支持するものである。

 FD患者MA後に左中心後回に代謝低下がみられた。
我々は鍼刺激による刺激の減少という仮説をたてるが、この点については更なる研究が必要と思われる。

 過去の研究により知覚運動皮質(S I, S II)は胃腸知覚に関与することが報告されているが、本研究では健常者とFD患者との比較でS I, S IIには有意差はみられなかった。
しかし、VandenbergheのH2O15-PETを使用した研究では、健常者との比較においてFD患者の両側知覚運動皮質に賦活が発見されている。
この相違はスキャン過程の違いによるものと考える。

 MA後小脳扁桃の顕著な不活性化は鍼刺激によるものと考えられる。最近のfMRI研究において健常者に対する電気鍼、MA刺激後、刺激に対する反応による小脳活動が報告されている。

 本研究において、健常者との比較でFD患者に下側頭回に糖代謝亢進がみられた。下側頭回は視覚分析に関与するといわれている。
この結果はVandenbergheのH2O15-PET研究結果であるFD患者における左下側頭回賦活と一致するものである。
また、FGID (機能性胃腸障害)に関する研究においても視覚領域での賦活が報告されている。
従って、FD患者の視覚領域の賦活は疼痛受容との関連によるものと推察する。

 FD患者MA後では、下後頭回、中後頭回、前楔小葉、右中側頭回、右中前頭回に確かな代謝亢進がみられた。
これらの部位は視覚受容に関連する部位であり、本研究では予想外の結果である。
鍼治療理論によると、胃と目のメリディアンとツボは関連しており、ST34, ST36,ST40,ST41は全て眼科疾患治療に使用するツボである。
しかし、Wuらの研究では視覚領域の賦活はツボ刺激とは関連しないと報告されている。
我々はこの結果を次のように推察する。

(1) tracer注射時の疼痛によるもの、
(2) 胃メリディアン上ツボの活動によるもの。

しかし、確かな結論を得るためにはさらに研究が必要である。

 

つづく





論文紹介 ~小倉 毅D.C.~ 3

Brain areas involved in acupuncture treatment on functional

dyspepsia patients: A PET-CT study

 

< 方 法(つづき) >

 柀験者には実験中アイマスク、耳栓の着用が指示された。
 PET-CT使用機材はBiograph Duo BGOscanner (Siemens, Germany)で、AC-PCラインと平行に脳全体がスキャンされた。(bed:1; collection mode: 3D; slice thickness:3mm; slice interval: 1.5mm; matrix size:256×256; total counts: 3×109) 画像再構成には、6回の反復と16サブセットでordered s u b s e t e x p e c t a t i o n m a x i m i z a t i o n (OSEM)が使用された。

画像解析にはSPM2が使用され、realignment、normalization後、15mm×15mm×15mm Gaussian kernelでsmoothingされた。
健常者とFD患者のMA無撮像データはtwo-sample t test により解析され、FD患者MA無及びMA後データ解析にはpaired t testを行った。(extent threshold: 30 voxels, p<0.005)
photo6



photo7

< 結 果 >

 健常者とFD患者との比較では、FD患者に左下側頭回に糖代謝亢進がみられ、右眼窩回、左尾状核尾部、帯状回に糖代謝低下がみられた。(Fig.
2B, Table 1) FD患者MA後では、下後頭回、中後頭回、前楔小葉、右中側頭回、右中前頭回に代謝亢進がみられ、小脳扁桃、レンズ核、橋、中心後回に低代謝がみられた。(Fig. 3B, Table 2)

photo8


つづく


 





論文紹介 ~小倉 毅D.C.~ 2

Brain areas involved in acupuncture treatment on functional

dyspepsia patients: A PET-CT study

 

< 方 法 >

■柀験者:
FD患者;8人(右利き、男4人、女4人、年齢:24.25±2.49歳)の空腹の遅れを症状とする者
(平均罹患期間:15.25±4.20 ヶ月、mean score of Nepean Dyspepsia Index: 64.25±4.43)
健常者;8人の年齢、性別が一致する右利き、平均年齢:25.50±1.85歳、胃腸障害、兆候のない者

■診断基準:
(1)The Roman III diagnosis criteria on FD
(2)The Roman III diagnosis criteria on the Postprandial Distress Syndrome(食後苦痛症候群、FDのサブタイプ)

■Inclusion criteria:
(1)年齢20 ~ 30歳
(2)前述診断基準に相当する者
(3)written informed consent formに署名する者

■Exclusion criteria
以下の項目がチェックされた。
(1)妊娠
(2)精神及び神経疾患、意識障害を伴う頭部外傷の病歴
(3)胃腸薬(消化促進剤)の使用
(4)重篤な心臓脈管系疾患、呼吸器疾患、腎臓疾患の病歴
(5)鍼治療に対する適応外項目(抗凝固療法等)

 更に、self-rating anxiety scale (SAS)、self-rating depression scale (SDS) を使用し、中等度或いは重篤な不安症或いは鬱患者は本研究より除外された。
 本研究は、Chinese Academy of Sciences倫理委員会より承認を受け実施された。

 鍼治療無でのPET-CT撮像後、臨床経験のある同一鍼師によりmanual acupuncture (MA)が5日間毎日施され、鍼刺激部位は図で示した胃メリディアン上のST34、ST36、ST40、ST42であった。刺鍼はST34、ST36、ST40に2.0Cmで、ST42には1.5Cmで行われ、5分間の軽度な捻りとスラストが施された。
捻りは90-180° 60-90回/min、スラストは6-10mmの深で60-90回/min行われた。その5分間の刺激後更に30分間の置鍼が施された。

 健常者はMA無で、FD患者はMA無及びMA後のFDG PET-CT撮像が行われた。全ての柀験者は、4時間以上の絶食後次の順序で検査を受けた。

(1) 血圧及び血糖値測定
(2) 暗室での20分間休息
(3) FDG注射(0.11mci/kg)
(4) 40分間の安静
(5) PET-CT撮像

photo5

つづく





論文紹介 ~小倉 毅D.C.~ 1

Brain areas involved in acupuncture treatment on functional

dyspepsia patients: A PET-CT study

 

< 背 景 >

 鍼治療に関する神経画像研究では、一次体知覚野、二次体知覚野、前帯状回、前頭前野、島、扁桃体、視床下部、小脳を含む脳部位の鍼治療に対する反応が報告されているが、それら研究の殆どは健常柀験者及び神経疾患患者を対象とするものであった。
従って、他の疾患に関する鍼治療の脳活動変化については解明されていない。

 我々の知るところではfunctional dyspepsia(FD)(機能性消化不良)患者の鍼治療に対する神経画像研究はまだ行われていない。
FDはfunctional gastrointestinal disorder (FGID)(機能性胃腸障害)の主要なものであり、上腹部不快感或いは疼
痛、早期満腹感、腹部膨隆感、おくび、吐き気などの症状の原因となる。

鍼治療の臨床および実験データでは、胃のメリディアン(経絡)上のツボへの鍼刺激により、おくび、腹部膨隆感、胃痛の改善及び食欲促進などの効果が報告されている。

 本研究では、健常者とFD患者に鍼治療後FDGPET-CT撮像を行った。
鍼刺激部位は、従来の鍼治療理論、臨床データに基付き胃障害に適したメリディアンが選択された。


< 目 的 >

(1)FD患者-健常者間、脳内糖代謝の有意差の有無を検討する。
(2)鍼治療後のFD患者における脳内糖代謝の変化について検討する。


つづく