カイロプラクティック学校、整体学校の日本カイロドクター専門学院・国際基準の教育でカイロドクターを養成します。

カイロプラクティック学校のJCDC
国際整体技術学園/厚生収健政第572号 カイロプラクティック療法振興事業協同組合認定校

カイロプラクティック学校のJCDC 日本カイロドクター専門学院

東京本校 東京都新宿区高田馬場4-4-34 ARSビルディング 新宿校舎(本校)事務局入学案内係
資料請求
カイロプラクティック学校 TOP学院について授業概要卒業後募集要項
海外研修(人体解剖実習)
有資格者向けサイト
学科別適正診断
カイロプラクティック学校比較
治療院を探している方は
募集要項
イベント情報登録
厚生労働大臣認可(厚生省収健政572号)カイロプラクティック療法振興事業協同組合
「健康管理士」公式サイト
マンガでわかる!カイロプラクティックドクターへの道
JCDC創立22周年!卒業実績4,600名
テクニックルーム

健康コラム

みなし残業代の利用法 2

残業代の計算から除くことができる手当

 基本を確認したところで、もう少し掘り下げていきます。

給与には、基本給の他に手当が付くことがあります。
代表的なのは通勤手当です。
他にも表のような各種手当てが主に採用されています。

 これらの中で、例えば通勤手当は電車賃などの実費弁済を目的としていますので、通勤手当に残業代がかかるということはありません。
また、住宅手当などは、家賃補助を目的にしていますので、これにも同様に残業代はかかりません。

一方で、店長手当や資格手当などは、その人の業務上の責任や能力に対して支払っているので、残業代の計算に入れないといけません。
表のように、残業代の計算に入れるもの、入れなくても良いものが手当によって異なります。

ただし、たとえば名称が住宅手当でも、「全員に一律1万円」というような、家賃と無関係な理由で支払われている場合は、残業
代から除外できる手当と認められないため、注意が必要です。

従って、基本給が20万円でも店長手当が2万円ついているような場合は、22万円をベースに残業代の計算をしないといけないということです。

photo8

  みなし残業代とは

 さて、ここから本題です。
まず、みなし残業代には決まった名称はありません。
業務手当とか営業手当など様々です。

重要なことは、その手当が残業代だということを明確にしておくことです。
明確にする方法は、やはり雇用契約書等の書面で従業員に示すことです。(手当についてだけの書面でもかまいません。)

photo9

 ポイントは、
①手当が残業代であること、
②1 ヶ月あたり何時間の残業相当分なのか、
③手当の金額、
これらを明示することです。

また、金額はきちんとその時間分の残業代相当になっていなければなりません。

 明示例で考えると、残業代のベースになるのは基本給と資格手当の合計20万円です。
前述の残業代計算の例でいくと、1時間分の残業代は1,563円ですから、30時間分は46,875円です。
この金額を上回っていなければ、30時間分の残業代とは言えなくなってしまいます。

 ベースとなる金額は従業員ごとに異なるので、きちんと個別に計算しなくてはなりません。
一律いくらと言うやり方ではダメと言うことです。


つづく





みなし残業代の利用法 1

はじめに

以前にも残業代について取り上げましたが、残業代をきちんと支払っておかないと、いざ訴えられたときには莫大な金額になり、取り返しのつかないことにもなりかねません。
しかし、残業代の計算は面倒だし、そもそも残業代なんて払いたくない(払えない)という事情もあるかもしれません。

そんな背景を反映してか、みなし残業代を活用しているところは多いようです。
みなし残業代は一定の金額をあらかじめ残業代として支払うものです。
これさえ払っておけばもう安心と言いたいところですが、金額の設定や従業員への周知など適正に運用していなければ、結局は残業代と認められないなどの問題が発生します。

今回は、みなし残業代について適切な利用方法を解説していきます。


残業代の基本

まずは、残業代の基本について確認します。
残業代は、法定労働時間(1日8時間、1週40時間)を超えて労働した時間に支払わなければならない、割増賃金のことです。

割増率は25%ですから、仮に時給1,000円の従業員が1時間残業すれば、その1時間に対して1,250円を支払わなければならないと言うことです。
今、わかりやすく時給で考えましたが、月給の場合は次のように計算します。

月給20万円の従業員が1時間残業した場合は、月の平均所定労働時間を使って、時給換算して計算します。
仮に月の平均所定労働時間を160時間としますと1,563円の残業代を支払わなければなりません。

photo7


つづく






腰椎変性すべり症

腰椎変性すべり症


態を変性すべり症と呼ぶ。無分離すべり症とも呼ばれている。
脊柱靭帯や腰背筋群の退行変性により、椎間不安定性として椎骨前方支持機能の破綻によって前方へのすべりが発生すると考える。
多くの症例でL4の変性すべりを認める。


■問診のポイント

1.40歳以上の女性に多い。
⇒骨粗鬆症の疑いの有無を確認し、ある場合は軽微な外傷による骨折も考慮。

2.主訴は徐々に発症した腰痛が多い。

3.下肢の根性疼痛や知覚異常(しびれ)、間欠跛行を訴えることも少なくない。
⇒安静時の足のしびれは糖尿病の疑いも考慮する。

4.馬尾障害を呈する頻度も比較的高い。
⇒会陰部のしびれ、絞扼感、残尿管、頻尿、歩行時の勃起などの有無を確認する。


■症状

 分離すべり症と同様に労作で憎悪し安静で緩解する慢性反復性の腰痛が主体である。
すべりの程度によって、神経組織の絞扼により下肢のしびれ、脱力感や根性疼痛、そして馬尾性間欠跛行を伴う可能性
もある。

photo5


■理学所見

1.腰椎の側弯や前弯の増強あるいは減少など弯曲異常がみられる。

2.腰椎伸展位やケンプ・テストで腰痛あるいは下肢痛が誘発されることが多い

3.ストレイト・レッグ・レイジング・テストが陽性の場合椎間板ヘルニアの合併を疑う。

4.馬尾障害を考慮する場合は足底部や会陰部の知覚障害とアキレス腱反射の低下・消失を確認。


■画像診断

X-ray:側画像で椎体すべりの程度を。椎間腔の狭小化や椎間関節の変形、肥厚を認める。

M R I:硬膜管や椎間孔の狭窄状態の観察に有用。

C T:脊柱管の形態を観察するのに最適で、狭小化の状態を確認。


photo6





腰椎分離すべり症

腰椎分離すべり症


 脊椎分離症とは、椎弓の関節突起間部の骨性連絡が断たれた状態(椎弓分離)をいい、分離すべり症とは、脊椎分離症に脊椎すべり(椎体が下位椎体に対し前方にすべる)が合併しているものをいう。

原因は日常生活やスポーツにより、下位腰椎部に負荷が集中しやすい先天的要素を持つ人に、関節突起間部に疲労骨折が生じると考えられている。

分離から分離すべりに伸展する頻度は約2割程度といわれ、若年層のスポーツ選手に好発する。
また壮年期以降では、椎間板の退行変性が関与するものが多いと考えられている。


■問診ポイント

1.転落や外力による腰部への外傷の有無を聞く。

2.成長期の激しいスポーツが分離発生に関与することが多い(小・中学生時代)。
⇒練習量や競技種目、内容を詳細に聞くことで推察が可能に。
オーバーユースや間違ったトレーニングが誘因になることも考えられる。

3.日常生活、仕事、スポーツ、体重増加などで腰椎に負担をかけていないかを確認。

4.遺伝の可能性は日本人や白人で6%程度、ある地域の人種では約60%、黒人で2%。


■症状

 腰痛であることが多い。
関連痛として大腿後面まで疼痛が生じ、根性疼痛を訴えることもある。
通常は安静で軽減し運動により増強する。同一姿勢の保に発生する。


■理学所見

1.腰椎位前弯の増強。
⇒すべり症は視診、触診で棘突起の階段状の不整列が認められる。

2.腰椎伸展位やケンプ・テストで腰痛あるいは下肢痛が誘発されることが多い。

3.分離椎体の棘突起に圧痛や叩打痛を認めることが多い。

4.椎間孔部での分離・すべりや骨棘によって神経根を圧迫することもある。

5.椎間板ヘルニアとの合併いより神経根障害を発症することもまれではない。

photo2



■画像診断

X-ray:腰椎の4方向を撮影。側面像や斜位像で明確に見える。
    ⇒単純X-ray像で分離・すべりが確認されても必ずしもすべてが症候性であるわけではな
    い。

M R I:疲労骨折による初発時期の分離診断に有用。

C T:分離部の形態を観察するのに有用。

photo3

 

photo4





梨状筋症候群

梨状筋症候群


 坐骨神経痛の診断において、念頭に置くべき重要な疾患の一つである。
坐骨神経が通る梨状筋前部は周囲との関連からきわめて狭いため、長時間の圧迫や機械的な刺激を受けることで神経を絞扼し症状を発生させる。

場合によって症状が出没することや、肢位によって症状が変化することにより診断が容易ではない。


■問診ポイント

1.日常生活、仕事、スポーツなどによる梨状筋部への負担を推察。
⇒長時間の圧迫姿勢が誘因に。性交痛を生じることもある。

2.事故、外傷の有無を確認。

3.椎間板ヘルニアとの鑑別が重要。
⇒前屈制限が多くみられる。立位、座位の持続によって疼痛は増強する。

4.過去に経験していれば症状の比較と治療歴とその効果。

5.症状出現時の状況。

6.増強と軽減の誘発。
⇒筋・骨格系問題としての確認。


■症状

 通常、坐骨神経は梨状筋の下を通過するが、約15%の人は梨状筋を貫通するように走行している。
そのため梨状筋の先天的な肥大や筋緊張、筋の弱化、伸張、外傷によって坐骨神経が絞扼され、殿・大腿部痛、下肢の広い範囲にしびれや間隔異常を発生させる。
また梨状筋部の局限的な深部痛や筋走行に沿った痛みも出現することもある。


photo1

■理学所見

1.ストレイト・レッグ・レイジング・テスト同様に、下肢を挙上させ股関節の内転や内旋をさせたときに症状が憎悪する。
⇒股関節の内旋によって梨状筋が伸張され症状が誘発される。

2.患側の股関節を外転外旋位で梨状筋を弛緩させると、症状が軽化または消失することが多い。

3.股関節外転における痛みの出現。
⇒梨状筋の緊張を強めることで誘発も。

4.坐骨神経領域に痛み、しびれ、筋力低下が生じる。

5.坐骨神経の支配を受けない大殿筋(下殿神経)の筋力評価が鑑別に有用も。

6.鑑別として整形学検査、神経学検査(知覚・筋力・反射)を評価する。
⇒特に根性疾患との鑑別必須。